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消費者に求められる商品。そして選び方・買い方の移り変わりについて。

近年、個人ネットショップの活気さやメッセージ性が目につくことでしょう。
それぞれ独自の考えやメッセージ、世界観やブランド力が表現され、ショップのファンの存在を身近に感じます。
今回なぜこのようなショップが現代求められているのか。私自身はっきりとした結論は出ていないのですが、心に浮かんだことを参考サイトを交えながら考えをめぐらしていきたいと思います。

みなさんも一緒にこの問いについて向き合いながら、お付き合い頂けたらです。

ただ商品を売るだけではない

「なぜその商品を作り、売っているのか」

その理由について、ショップ内で語られているサイトが存在し目にします。

「安いからみんなが手にしているから何となく買う」から「ほんとうに自分が必要なものだけをじっくり考えて厳選して購入する」

そういったメッセージを私自身受け取りました。時代と消費者の購買意識の移り変わりに答えたショップです。ショップ内では、買い手と売り手がまるでコミュニケーションを取っているような空気感に触れることができることでしょう。

 

ファーメンステーション オンラインショップ

茶心  文化をインスパイアするお茶メディア

「茶心」サイトは、運営者を大々的に告知しない手法を取っており、
サイトフッターの部分をよく見てみると、「伊藤園」が運営しているサイトであることが分かります。
コンセプトとして、「伊藤園というブランドで商品を買うのではなく、消費者に本当によい商品を吟味して購入してもらいたい」という運営者の思いにより、このようなブランディングをしているのでしょう。
こういった事例は、他大手企業でも確認することができます。

ZOOM(トンボのブランド)

 

記事については、ついつい読みふけってしまうものもあり、私が実際に取った行動として、

「なぜこの地でこのショップを開くことにしたんだろう」という疑問を持って訪問したサイト
【石徹白洋品店】のコンセプトページ等を興味深く読んだことがあったのです。

そして生産者の日常を語った「いとしろの日々」では、より深く本サイトの成り立ちについて肌で感じることができました。

「石徹白洋品店」サイトは、【パンと日用品の店 わざわざ オンラインストア】で知りました。
https://waza2.com/

元祖、体験の記事発信をし成功した企業とも言えるのではないでしょうか。
代表の平田はる香さんのnoteでもその人気を伺えることも理由です。

その「わざわざ」代表平田はる香さん初の著書。【山の上のパン屋に人が集まるわけ

  • 公共交通機関のない長野の山の上で、年間3万人以上が来店
  • 商品を食事パン2種類だけに
  • 年商3億円

といったキーワードが目を引きます。
ネットショップ含め、しっかりと経営を成功されているのです。
背中を押してもらえたような元気が溢れますね✨✨
平田はる香さん出演のPodcastについても必聴です。わざわざがこの規模に拡大するまでのストーリーを聞くことができます。

Vol.151 職人と経営者の二面性〜地に足をつけたブランドの姿

Vol.152 あえて道化を埋め込むCIのちから〜ブランドの分人性

 

さて「わざわざ」も「石徹白洋品店」もその土地ながらの生活や空気感を感じることができるサイトです。
[そう「わざわざ」という名前は、「わざわざ(長野の山の上まで)来てくださってありがとうございます」という意味を込めて名付けられたそうです。]
記事を読み終えると思わずほっこりしてしまう理由が分かります。と同時に商品を大切に使おうという気持ちも消費者に培われることでしょう。

昨今、問われているファストファッションについて。
ある日たまたま付けたTVで、海外アジアの地で1着あたりの洋服の作成費について、コストを抑えようと日本人が値段交渉しているシーンが流れていました。

こういった背景には必ず、労働問題や環境汚染の問題に関与していることでしょう。今回取り上げたテーマがこの課題の解決の糸口、手助けになるのではないかと思うのと同時に、今求められていることにぴったり重なるかと思いました。

学びと体験を提供する

これらのショップの傾向として、ショップ主催のワークショップを実施していることが特徴として挙げられます。
ワークショップを通じて、そのショップや商品をリアルに体感し、顧客がより理解を深めることができる場。インターネット上では決して得ることができない情報や知識を手にすることができます。

ショップ側にとっては、顧客とコミュニケーションが取れる場にもなりますよね。
一方通行ではなく、顧客からの発信も受け止めることができ双方コミュニケーションが育める場が作られることでしょう。

 

「結わえる」寝かせ玄米炊き方教室
「FOOD&COMPANY Neighbors」薬膳ワークショップ

人気のワークショップはすぐに埋まるほどの盛況のよう。
ほんとうに欲しい商品を購入するためには、必要なステップとなりそうです。またワークショップの体験は、誰かに話したくなり発信を作る機会になりますよね。
(アメリカの調査会社調べによると、ショップ側の発信より顧客からの発信の方が、消費者にとって影響力が高いそうですよ)

「体験を通して商品を選定してほしい」ショップ側のコンセプトにも敵います。

トピックスとして、こういった類のネットショップは、「商品ランキング」を掲載していないことに気づきました。
https://waza2.com/
https://www.chagocoro.jp/shop
https://www.fermenstation.jp/

「商品ランキング」から商品を選ぶのではなく、自らの審美眼で選んでほしいメッセージなのではと私自身感じ取りました。
ネットショップでは定番となる「商品ランキング」。消費者にとって買うきっかけにはなりますが、「ほんとうに良いものだけを購入する」コンセプトからはずれてしまうのかもしれません。ランキングは分かりやすさはありますが、一歩踏み込んで商品を購入してもらいたいという思いを阻害させてしまうコンテンツになるかもしれません。
サイト運営者がしっかりコンセプトに基づいて、「どうしたら顧客に価値ある商品をもたらすことができるか」を思いめぐらせ、コンテンツ作りをしている現れを感じました。

ショップのファンを作る

どのサイトも共通して言えることがSNSの発信を積極的にやっていることです。

つまりは、顧客と1対1で直接メッセージができる環境があるということ。SNSがファン作りや伝播する役割を担っています。統計でも顧客の半数以上が「ショップが質問に回答してくれるとうれしい」「企業が会話に参加してくれるとうれしい」という結果が示しています。SNSは、顧客とのコミュニケーションを大切にしていることを企業メッセージとしても伝えられるプラットフォームでもあります。

SNSがない時代はこのコミュニケーションを取れる選択肢がなく、顧客がダイレクトに企業にメッセージを伝える環境もなかったため、商品の思いや背景を伝える機会も今よりぐっと少なくありました。SNSがなかったらこのようなユーザーとの関係性や、今回テーマとして取り上げたショップのありかたも成り立たなかったことが想像できます。

そのショップのファンになることで、モノを大切にし慈しみほんとうに必要なものを選択していく気持ちが芽生えていくことでしょう。

 

ここでは【中川政七商店】のSNSを紹介したいと思います。Facebook、Twitter、Instagramと頻繁に情報が発信されています。

   
https://www.nakagawa-masashichi.jp/shop/default.aspx

 

Twitterについては、リツイートが積極的に行われ、Instagramでは質問に対して答えるなど、
ユーザーとの相互コミュニケーションを取っていることが確認できました。

これらのショップで共通して言えることは、「商品に関することだけを発信していない」ということ。
例えば「中川政七商店」のSNSでは入社式の様子を発信していました。
ユーザーも一緒に祝い同じ心境になることで、そのショップの一員となったかのような運命共同体のような気持ちになることでしょう。この入社式の発信は、InstagramとTwitterで投稿されていましたが、表現を変え発信していたことが微笑ましく高い信頼を寄せました。

またInstagramのコメント内でユーザー同士が「この商品いいよね」といったコミュニケーションを取っている様子も確認できました。企業が存在しない場でこのような会話が生まれることは、SNSならではです。

「中川政七商店」さんがコメント内で絵文字を使ってあたたかみのあるコメントをしていたことも印象的でした。ユーザーを気にかけている様子が伝わり、信頼関係の築きやロイヤルティーも高まる効果を育成することでしょう。そしてその言葉遣いは、ショップのブランドやスタイルを確立させる要素の1つになります。

統計として、FacebookよりInstagramの方が画像の反応率(いいね、シェア等)が高いそうで、SNSの特徴を活かして、ファン作りの場として積極的に活用すべきことが伺えます。

 

顧客がショップの商品&サービスを把握してから、購入へと至るまで。この一連の過程は半分以上、インターネット上で行われます。つまりは顧客に直接、ショップの情報を伝える機会が多いにあることが言えます。
今回ご紹介したアプローチ方法は、TVや街頭ビジョンのような莫大な広告費をかけることなく実施できることですので、どのショップにもいつでも等しく実施できるチャンスがあります。そうすることで、このブログのように第3者が情報を発信する効果もありますので、やらない選択肢はありません✨顧客にとって価値ある商品を届けるために、サイト運営者はSNSも活用し情報発信を日課として続けて頂けたらです。

私はあるショップのInstagramをフォローしていますが、そのショップでは頻繁に情報発信が行われるため、情報を受け取ることが日常化しています。そしてそのショップの存在を身近に感じざるを得ません。

 

自分が必要としているモノを必要な分だけ、必要な時に。1つのモノを大切に愛用していく。生活に日常に自然になじみ、供に歩める商品と一緒に過ごす。

これらのショップがこの思いを叶えてくれる情報を届け、私達に問います。

 

さて本ブログ記事は、明確な答えを持たないままみなさんと一緒に考えていくことを目的に書き綴りましたので、そろそろこの辺りでクローズしたいと思います!お耳に入れていただきましてありがとうございました?